ご先祖様から受け継いだ、たいせつなお仏壇ですが、木製品である以上は、やがて時間の経過とともに、傷やしみ、塗装の剥離などが出てくることは避けられないといえます。こうした場合、マイホームをリフォームするのと同じように、お仏壇もリフォームをしてしまうという方法があります。当然ながら、職人が技を競ってつくったものであればあるほど、修復にかかる時間や手間は大きく、結果として料金も跳ね上がってしまうおそれがあります。しかし、こうしたところも程度問題であり、料金ができるだけかからないようにしながら、もとのような状態に戻すということも可能です。また、資金的に余裕があるのであれば、さらに根本的なところから修理をするということもできますので、いったん業者に相談をしたり、見積もりをとったりということが不可欠です。

リフォームも簡易な作業ですむことがある

現在のお仏壇の状態によって、実際の作業のメニューをどこまで行うのかは違ってくるものです。もしも小規模な作業ですむ場合には、料金的にもリーズナブルですし、完成までの時間もそれほどかからないというのが一般的です。たとえば、お仏壇の金具が取れてしまっていたり、汚れなどで見苦しくなっているといった程度であれば、業者の作業員に自宅に来てもらって、その場でクリーニングや補修を行うということが考えられます。時間的にも1日かかってしまうということは稀であり、数時間程度というのが相場といえます。こうした場合、当然ながら、菩提寺の住職を呼んで魂抜きの供養をしてもらうといった、実際の作業以外の特別なことも必要はありません。この程度の作業ですめば、他も含めて、時間やコストといった負担がきわめて少なくてすみます。

本格的なリフォームであれば工場に搬入

もしも劣化がひどすぎて柱の部分などの構造を保つこともむずかしいような状態であれば、自宅で簡単に作業をするだけでは足りない可能性があります。こうした場合には、本格的な修理が必要となってきますので、ある程度の事前準備も求められます。通常は、菩提寺で魂抜きの供養を上げてから、業者が運営している工場に搬入し、そこで専門の職人によるクリーニングとダメージのチェックがはじまります。ここまでの状態になると、いったん軸組をすべて解体した上で、部材ごとに修復をするか、あるいは新品に交換をするといった手間がかかります。その後に組み立てなおし、漆や金箔を押して外観をととのえ、もとどおりに完成させるという流れになります。本格的なケースでは、実際の作業とともに、菩提寺との連絡や供養にあたってのお布施など、別のことがらについても考えあわせる必要があります。なお、完成後、自宅に戻った段階でも、今度は魂入れの供養をするのがふつうです。